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October 02, 2005

ほとんど開店休業中ですが

 お久しぶりです。じぶんの処理能力を超えた課題に忙殺されて
いるうちに、かなり間があいてしまいました。

 このまま風化するのも本意ではないので、もう少ししたら久しぶ
りにまともに更新しようかと思います。

とりあえず、最近読んでおもしろかった本のタイトルだけをならべ
てお茶をにごします。


 ○最近読んでおもしろかった本・あれこれ

  佐藤卓己『八月十五日の神話』ちくま新書、2005年
   
   八月十五日に焦点を当てた「終戦報道」がいつ頃から
   登場したのか、を丹念に検討することで、「戦後」をめ
   ぐる集合的記憶の盲点を指摘した本。手堅い歴史研究の
   手業と、メディア論的なアプローチのおもしろさの両方を
   楽しむことができます。

  森岡孝二『働き過ぎの時代』岩波新書、2005年

   現代の日本で、働き方の分極化を伴いつつ労働の過密化が進行している
  ことを論じた著。読んでいて身につまされました(泣)。ドーアさんの
  『働くということ』中公新書とあわせて読むとよいかも。


  広田照幸『≪愛国心≫のゆくえ』世織書房、2005年

   右翼的・左翼的な陣営の論争とは違う切り口で、教育基本法改正問題を
  論じた本。わたしたちはどのように望ましい社会をデザインすることができる
  のか、そのなかで教育はどのような役割を果たすのか、といった広い射程の
  なかで、教育基本法の改正がもたらすであろう諸問題を指摘している。
  バランス感覚の良さと、原理的・抽象的な学問の概念を現実の分析に生かす
  際の鮮やかな手つきは、広田さんならではである。


  西林克彦『わかったつもり』光文社新書、2005年

   「無知の知」を認知心理学の言葉で整理するとこうなるのか、と感心した。
  私たちは、テキストの言外の意味をくみ出すために「文脈」の力を用いている
  のだが、「わかる」の手助けとなるはずの文脈が、「わかったつもり」の
  状態に私たちをつなぎ止め、逆に深い理解を妨げてしまうことがあることを、
  心理学的な実験の手法を通じて明らかにしている。
   個人的には「わかったつもり」にもいくつかのパターンがあることが説得
  的に示されている点が興味深かった、と書くと「おまえはこの本の内容を
  『わかったつもり』だけど、それってホントなの?」とつっこみを受けそうな本。


  以前のペースが戻るまではしばらくかかると思いますが、気長にお待ちくださいませ。
 (誰も待ってないかもしれませんが)。

    

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